姨捨伝説については『楢山節考』にも取り上げられていましたが、ここ姨捨が舞台の伝説。
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信濃の国更級の里に一人の若者が住んでいました。
若者は養ってくれた伯母を母のように慕い、大切にしていました。
ところがこの国の殿様は年寄りが大嫌いで、六十歳以上になった者は山奥に捨てよ、とのおふれを出しました。
伯母も七十歳になってしまい、若者は泣く泣く背負って、姨捨山に捨てたのでした。
けれども、後ろ髪がひかれ一人で帰る気になれません。
若者はそっと引き返し、老婆を背負って帰途につきましたが、道がわからなくなってしまいました。
すると老婆は「おまえが道に迷わないように、小枝を折ってあるからそれを目当てに歩きなさい。」と教えてくれましたので、 無事帰ることができました。
そして地下室に隠しておきましたが、殿様に知れてしまいました。
殿様は「もし灰の縄をもってくれば許す。」とのことです。
困った若者が老婆に相談するとすぐ教えてくれました。
それを持っていくと殿様はたいそう感心し、経験のありがたいこと、大切なことがわかり、それから老人を大事にする国振りにかわったということです。
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信濃の国更級の里に一人の若者が住んでいました。
若者は養ってくれた伯母を母のように慕い、大切にしていました。
ところがこの国の殿様は年寄りが大嫌いで、六十歳以上になった者は山奥に捨てよ、とのおふれを出しました。
伯母も七十歳になってしまい、若者は泣く泣く背負って、姨捨山に捨てたのでした。
けれども、後ろ髪がひかれ一人で帰る気になれません。
若者はそっと引き返し、老婆を背負って帰途につきましたが、道がわからなくなってしまいました。
すると老婆は「おまえが道に迷わないように、小枝を折ってあるからそれを目当てに歩きなさい。」と教えてくれましたので、 無事帰ることができました。
そして地下室に隠しておきましたが、殿様に知れてしまいました。
殿様は「もし灰の縄をもってくれば許す。」とのことです。
困った若者が老婆に相談するとすぐ教えてくれました。
それを持っていくと殿様はたいそう感心し、経験のありがたいこと、大切なことがわかり、それから老人を大事にする国振りにかわったということです。
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